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今週のZファーマー
アグレッシブなZファーマーたち
オフィスワーカーから転身して鵜匠に!
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・6月中旬から9月おわりまでの約三ヵ月半がシーズン
・鵜飼見物の乗船料が利益 乗合船 大人 1,800 円小学生 900 円 貸切船 20人乗 50,000 円
・来場者は年間約6000人だが、増えつつある。海外から来客も
・仕事:鵜飼、鵜の世話、鵜飼の広報
・シーズン中は17時過ぎから鵜飼の仕事がはじまり、21時すぎまで
6月中旬から9月下旬まで、鵜飼シーズンでお客さんの前で鵜飼を見せる。
鵜の世話も毎日欠かさない。(開始日や終了日はその年によって異なる。)
9月下旬から6月中旬まではシーズンオフで、鵜の世話や鵜小屋の掃除など、鵜飼と毎日会う生活になる。
VOL.02 鵜飼の一日を追う
鵜とともにすごす夏

鵜の世話もこなす鵜匠だが、毎日どんな生活を送っているのだろう?「作業は5時くらいから」というので、さすが早朝から夜まで一緒に過ごすんだと思 いきや、「いえいえ、夕方の5時ですよ」と澤木さん。シーズン中、夕方からお客さんの前に出す鵜を選んで、小屋の掃除などをするのだそうだ。
鵜小屋を見せてもらうと、4帖ほどの小屋に17羽の鵜が羽を休めている。狭そうで運動不足になりそうだけど、鵜飼に出るとよく動き運動になるので散歩はないらしい。澤木さんたちは、まず鵜の調子を見ながらそれぞれが扱う鵜を竹籠のなかに入れて行く。
「この子、足が腫れてるわ。あんた、足が痛いんか?調子悪そうやし、1週間休ませてあげよか?」
鵜匠が近づいても懐くそぶりを見せず、とにかく避けるように逃げ回る鵜。それでも、澤木さんは優しく話しかけながら警戒心を解いていく。
まさにナウシカ!
(注:アニメ作家 宮崎駿氏の「風の谷のナウシカ」に出てくる登場人物、とにかく動物とのコミ二ケーション能力が高い)

出番の鵜が決まると竹籠の方へ追いつめて捕まえるのだが、中には「グエエエエ」と声をあげ羽をバタバタさせ逃げ回る困った鵜も。しかし、鵜匠はそんな抵抗 をもろともせず、パッとつかんでぐいと竹籠の中に押し込む。手際よい。こうして本日のスターティングメンバー選びが終ると小屋の中の池の水の入れ替えた り、糞をブラシでこすってきれいにする。
奥深い伝統衣装

鵜匠といえば黒装束に腰みのが定番だが、見慣れない衣装だけに気になる人も多いはず。2人が鵜匠に変身するまでの身支度を見せてもらった。頭にかぶってい るのは、風折烏帽子(かざおれえぼし)。かぶるといっても帽子ではなく、長方形の黒い布を頭に巻き付けるのだが、これでかがり火から髪を守る。

そして、紺か黒の作務衣を羽織り、その上から火の粉を防ぐ同色の胸当てをつける。鵜匠が黒尽くめなのは、暗闇にとけ込み、鵜と同じ色にすることで近づいても驚かさないためなのだとか。
そして、寒さと水を防ぐための腰みのを巻いて完成。

きりりとした2人に見とれていると
「鵜飼独特の衣装というか、漁師の衣装ですよね。浦島太郎の衣装と似ていませんか?」と澤木さん。
そういえば、おぼろげな記憶をたどると、確かに『浦島太郎』は作務衣に腰みのを巻いていたなあ。でも、浦島太郎のイメージとはだいぶギャップが‥‥。
2人が着るとなぜか凛としてかっこいい。取材していた私たちの周りにカメラマンが続々と集まりいつのまにか、撮影会に!人気者だ。
家に帰るのは10時すぎ、シーズン中は体力勝負
日が暮れる6時すぎくらいから鵜船に乗って、見せ場が終るのはだいたい8時。その後、お客さんの質問に応じたり、後片付けしたりして9時すぎに宇治を出ると、家に着くのは10時すぎ。
さらに
「お客さんが多いときは8時くらいから2回目のショーを行います。旅館に宿泊しはるお客さんだとそのくらいがちょうどいいんやと思います」。
忙しいときは帰るのがもっと遅い日もあるらしい。

「私の場合宇治市観光協会の職員として毎日、9時から5時まで仕事があります。主に経理の仕事をしています。
シーズン中は家に帰るとすぐに寝てまた朝出勤するという生活ですね。あまり家事ができてませんね。体力的にしんどくなることはよくありますよ」
と澤木さんは苦笑する。
シーズン中はほとんど休みがなく100日続くというのだから、かなりハードだ。そんなに大変とは!
「でも、辞めたくなったことはないですね。一年の鵜飼最後の日まで長い長いと言いながら続けているのは、やっぱり鵜飼の季節が楽しみやからなんでしょうね」。
神経質な鵜と息を合わせる喜び

川鵜、姫鵜など鵜にもいろいろあるけれど鵜匠が扱うのは海鵜。
顔部分だけ白く体は真っ黒、ペリカンの仲間らしいけど見た目は大きなカラスのよう。神経質のため飼育されているとオスメスの区別がなくなるそうで、捕まえた野生の海鵜を飼育して使う。
茨城県日立市に中国から渡ってきた鵜を捕獲する「ウミウ捕獲技術伝承者」がいて、足りなくなると供給してもらうのだそうだ。なんと、鵜を使う職業もあれば鵜を捕獲する職業もあるのだ。なるほど、世の中いろんな職業があるものだ。。。
「鵜は危機が迫るとくちばしで攻撃するんです。犬のように懐くわけではないですし、警戒心が強い生き物です。手や腕に生傷がたえません」。
澤木さんの白い腕にはいくつものひっかき傷があり、鵜との格闘ぶりが伝わってくる。くちばしがカギ状になっていて、鵜は攻撃したつもりでなくても、触れる
だけで怪我をすることもあるという。野生の鵜を操るのはなかなか一筋縄ではいかない。でも、どうやって鵜を扱いこなしているのだろう?

「調子は、目の色、羽のつや、えさの量などでわかります。例えば目が赤いときは気が立ってはるときで、そいういう時は魚をあまり捕らはりません。鵜同士の相性もありますし、けんかすることもありますのでそういうことも考えながら、その日お客さんの前に出す鵜を選びますね。
今日はこの子がいけそうや、と思って出して、本当に魚をいっぱいとってきてくれはって拍手をいっぱいいただけるとほんまに嬉しいですね。扱いにくい鳥だからこそ、息が合ったときの喜びが大きいんです」。
シーズンオフの日々の積み重ねが夏につながる
かがり火の下で鵜をさばく鵜匠の姿に憧れていた澤木さんだが、以外にも楽しいのはシーズンオフなのだそうだ。
「お客さんにショーを見せるだけでなく、私はシーズンオフの餌やりや鵜小屋の掃除などが好きです。夏は鵜も暑さで体力を使うし、餌の量が少ないので2、3キロの体重が1割落ちます。

それを秋から春にかけて餌をたっぷりあげて体重をもとに戻します。オフの積み重ねが次のシーズンにつながるので、鵜飼が始まると『今年はどうやろか』とわくわくしますね」。
「調子は、目の色、羽のつや、えさの量などでわかります。例えば目が赤いときは気が立ってはるときで、そいういう時は魚をあまり捕らはりません。鵜同士の相性もありますし、けんかすることもありますのでそういうことも考えながら、その日お客さんの前に出す鵜を選びますね。
ちなみに、鵜は鮎だけでなく、鮠やブラックバス、ブルーギルなども食べる。うなぎは長すぎてうまく飲み込めないので苦手。
今週のZファーマー
Zファーマーとは、自分で考え、工夫や発明を重ねて、クリエイティブな農業を営む農家のことです。

川部正巳さん
滋賀県米原市
占いの人に聞いたら、土か火に関係する仕事が向いてるよって言われたんです。火といえば、消防士でしょ。でも、応募年齢過ぎててあかんかった(笑)。陶芸家、花火師、造園業とかいろいろ考えて、美味しいもの食べるの好きやし、農業がいいかなって思ったんですよね。


