HOME今週のZファーマーアグレッシブなZファーマーたち素人からヤギ農園を開園!

今週のZファーマー

川辺麻希子さん

ファーマーDATA

名前: 川辺麻希子さん るり渓やぎ農園(京都府)

「一番最初は、農家のインターホンを押して農地を借りました」

(text by 鈴木遥

仕事の仕組み

ヤギ飼育担当、ミルク加工担当、農園担当の三人で役割分担しつつ話し合いながら経営。
子ヤギの販売とヤギのミルクからつくる乳製品をネットで直接販売や、卸しも行う。有機野菜の栽培は10カ所くらい、面積約1haを1人で手入れしつつ100種類を栽培。

年間スケジュール

春 出産、子ヤギの世話、搾乳、ミルクの加工…勝負の時期です。
夏 搾乳、ミルクの加工
秋から冬 種付け、搾乳、ミルクの加工

初期投資
星3つ
手間
星3つ
ギャンブル度
星3つ
難易度
星3つ

VOL.4 就職先は自営農家

2008.11.11 Tue
最後に、ヤギの飼育場の近くにある、川辺さんの畑を見せていただきました。マルチがきっちりはられ、畝には、感覚に余裕をもって夏野菜の苗が植えられています。これらの作業を、川辺さんはひとりでやってます。野菜に支柱を立て、野菜を支柱に添わせるように、針金で固定してゆく川辺さん。その手元がひとつひとつとても丁寧で、野菜づくりが好きだというのが伝わります。

最終回の今回は、農業に対する想いをうかがってゆきます。

野菜の支柱をたてる川辺さん 「農業に対する想いを聞かせてください」

高校生のころ、地球の温暖化など地球規模で起こっている環境問題のことを知り、自分もこれらの問題に対して何か貢献できたら、と考えていました。

大学に入り、環境問題のような大きな問題も、自分にできることから取り組むことが大切だと考えるようになりました。そして、まずは自分自身が環境に対して負荷をかけない暮らしをしたい、と思うようになりました。

有機農法について関心を持ちはじめたのも、ちょうどこのころです。大学卒業後の進路について、さきほど言ったように農業法人への就職を考えた時期もありましたが、自分の力でやってみたいという気持ちが強くて、今の道を選びました。この選択について、家族は心配をしていましたが、私自身は農業をしたいという気持ちに迷いはなかったので、不安は全くありませんでした。

当時も、それから今でもそうですが、農業をやって生きていきたい、という想いで仕事をしています。

ヤギは草を食べて育つ環境に負荷の少ない循環型農業向きの動物でもある 「川辺さんにとって、農業で生きるってどういうことですか?」

農業は、野菜を育てるだけではありません。

どこで、だれに対して販売するか、どれくらいの量、何を作るのか、そのための畑の年間の管理、値段の決定など、畑で働く以外の事務作業も、すべて一人でやって一人前。逆に自分ひとりでこれだけのことを決めて仕事をすることができます。


これらの仕事を全部ふくめて農業だし、農業で生きるとはそういうことだと思います。これから農業をはじめたいと思っている方には、このことを自分自身で想像した上で、はじめたらいいのではと思います。



淡々と語りながらも、しっかりした信念をもっている川辺さん。少し長いのですが、最後に川辺さんたちの志がよくわかる文章をサイトあいさつから引用します。


るり渓やぎ農園は京都府の西南部、るり渓のふもとにあります。

自然にかかる負荷を少なくし、人が安心して食べられる食べものを提供する−そのためには循環型の持続可能な農業が一番だと考えています。

るり渓やぎ農園にはやぎたちがいます。
田んぼの畦草を刈り、刈った草をやぎたちが食べ、その糞を堆肥にして田んぼや畑に返し、野菜やお米が育つ。昔の農村では一家に一頭やぎや牛を飼い、ミルクや堆肥を得、循環させていました。そんな、今では消えつつあるたくさんの知恵がつめこまれた循環のスタイルをよみがえらせ、大切に守っていきたいのです。



さらに、私たちは、ひととひとがつながる農場としてもありたいと願っています。
農や自然に触れることができるよう、田植えや稲刈りなどの体験イベントを行い、いろいろな人たちの交流の場を作ることで農園を訪れた人たちがつながる。そしていつでも笑顔で戻ってこられる。
そんな農園を目指していきます。

るり渓やぎ農園 ごあいさつより引用)




高い志だけじゃなくて、チーズのパッケージがかわいいのも好印象な「るり渓やぎ農園」の川辺麻希子さんでした。

川辺さんとライター鈴木

おしらせ
現在、るり渓やぎ農園ではヤギ飼育とチーズ作りスタッフを募集しています。やる気があり、誠意を持って仕事をしていただける方なら、仕事を始める段階でヤギに関する知識に長けている必要はないとのことです。短期の手伝いも歓迎だそうです。興味のある方は、ぜひ【るり渓やぎ農園】 か編集部にお問い合わせください。

また、農園でつくられたヤギのチーズは、【インターネット販売】もされています。農場で試食させていただいたチーズは、ヨーグルトのようなさわやかな味で、とても口どけがよくおいしいものです。こちらもぜひ、おためしください。

ひとりで農業をはじめるには、そのための準備を、時間をかけておこなわないといけない。川辺さんから話をうかがう前、私はそう思っていました。でも今は、少し考えが変わりました。川辺さんは、初めから自分のたんぼを持って農業をはじめたわけではありませんでした。少しずつ環境を整えて、現在の農園をつくってこられました。大切なことは、はじめてみることかもしれません。どんなかたちからでも、はじめてみて、そこから工夫をしてゆけばいいのだと思います。そして、そのための原動力になるのは、資金や土地ではなく、どうしてもやりたいという気持ちと行動力だと思います。この気持ちを持つようになるための準備には時間がかかると思いますが、農業をしたいと思っておられる方なら、とっくに心の中で準備が完了しているのではないでしょうか。農業をしたいと思っている方と川辺さんのお役に少しでも立てたなら、嬉しく思います。

鈴木遥さん

取材したライター:

鈴木遥

るり渓やぎ農園の牧場製やぎヨーグルト&チーズセット
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ザックザック企画

今週のZファーマー

Zファーマーとは、自分で考え、工夫や発明を重ねて、クリエイティブな農業を営む農家のことです。

川部正巳さん

A.がっぽり型

川部正巳さん

滋賀県米原市

占いの人に聞いたら、土か火に関係する仕事が向いてるよって言われたんです。火といえば、消防士でしょ。でも、応募年齢過ぎててあかんかった(笑)。陶芸家、花火師、造園業とかいろいろ考えて、美味しいもの食べるの好きやし、農業がいいかなって思ったんですよね。

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