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今週のZファーマー
アグレッシブなZファーマーたち
日本から5千キロ南へ!オーストラリアで和牛生産者に会ってきた!
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名前: 鈴木崇雄さん 和牛生産牧場ベルツリー・オーストラリア(オーストラリア)
何かを変えたり認めてもらったりするには自分で実績作らないとダメなんですよ。何年かかるか分からないですけど。品質と価格が折り合った確実に美味しいお肉というのを作っていきたいと思っているんです
(text by ニー・ダンセル)
作業は基本的に1人で行うが、3人の子どもたちがトラクターを操るなどして手伝う。和牛を中心に100頭以上を飼育。繁殖させて種牛や肉牛を作って販売する。肥育業者(育てて太らせる業者)に売るだけでなく自前で穀物肥育も行っている。レストランにも肉牛を直接卸す。
[牛]
1月 種付け
4月 駆虫剤投与
5月 離乳
9月 出産
12月 種付け
[草地]
5月 薪割り、雑木伐採、等
8月 追肥
10月 除草作業
VOL.7 牛の世界は奥が深い、鈴木さんのこれから
2009.01.27 Tue
最終回で、この書き出しは恐縮だが、はっきり言って2008年現在での豪州の和牛業界は不況らしい。2005年くらいまでは和牛の人気も非常に高く景気が良かった。生後七ヶ月ほどの子牛に1万5千豪ドルの値が付くこともあったという。
だがその後、穀物の値段が高騰し、穀物を餌としている和牛の飼育コストもつられて上昇した。豪ドル相場が他国の通貨に対して高くなったことも不況の要因の一つだ。
これまでは「和牛は儲かるぞ」と言って和牛生産を行っていた農家や肥育業者などが手を引き始めたのだ。
しかし、鈴木さんは現状を冷静に見ている。「和牛の人気が高かったときは、誰も品質を気にせず、数を増やすことだけを考えていたんです。例えば一口に和牛と言っても、様々な種類がある。どういう血統を掛け合わせたら、どういう特徴を持った牛が生まれるのか。本家の日本と違って、オーストラリアではこれまでそういった点に全然注目されて来なかった。そこで色々な血統が混じった牛ばかりになってしまったんです」
牛の世界は非常に奥が深い。子供がたくさん生まれればいいというようなものではなく、いかに商品として評価されるかということを常に考えなければならない。
和牛の中でも肉質に優れる但馬系とか増体のいい気高系や藤良系など色々な種類がある。日本ではかなり厳密に血統が管理されているようだが、豪州では元の精子の数が少ないこともあって、色々なものがミックスされてしまったようだ。
「そこでしっかりとそれぞれの特徴が出るように系統分離を行いたいと思っています」ただし、こういった考え方はオーストラリアでは少数派のため、反発を買うことも少なくない。
「生産者の協会からも反発を買うことがあるんです。実は最初電話をもらったときもどういう人なのか分からなかったので、ちょっと冷たくしたんですよ。ははは」
そういえば初めて鈴木さんに電話したとき、ちょっと怖い感じがしたのはそういうことだったのか。
ちょっとしたことで怒り出す恐ろしい人だったらどうしようと思っていたのだが、会うと電話の印象と違って非常に穏やかで何にも分からない私に非常に丁寧に説明してくれる。そんな事情があったとは。
「でも何かを変えたり認めてもらったりするには自分で実績作らないとダメなんですよ。何年かかるか分からないですけど。豪州にあった和牛の新たな使い道というのがあると思うんです。品質と価格が折り合った確実に美味しいお肉というのを作っていきたいと思っているんです」鈴木さんがかっこいいなあと私が思うのは、自分の利益と業界や社会にとっての利益を一致させる方向で仕事を進めている点だ。一番分かりやすいのは鈴木さんが運営するオーストラリア和牛フォーラムというWebサイトである。
ここでは鈴木さんは種牛を販売するのと同時に、日本での和牛現状を積極的に紹介している。日本の和牛生産の世界は保守的な部分も多く、日本の最新の状況を得るのはそれほど簡単ではないので、こういった情報は豪州の生産者にとっては非常に貴重になる。
鈴木さんは「いい商品であればきっちりとマーケットに受け入れられるはずだ」という考えを信じている。業界紙に情報公開も怠っていない。だから鈴木さんの「自分の手でいい商品を作っていく」という方向性は豪州和牛の状況が厳しくなった現在でも全くぶれていないのだ。豪州を拠点に活躍する今後の鈴木さんの展開に注目していきたい。
最後に「日本に帰る予定はありますか?」と聞いたら「まだこっちでやるべきこともたくさんあるし、今のところは考えてないなあ」という答えが返ってきました。ひょんなことから入った畜産の道で自分の夢を見つけて邁進する鈴木さん。穏やかな語り口調の裏に秘められたまっすぐなパワーに圧倒されました。「またあったかくなったら遊びに来てください」と言ってもらったので、次行った時は是非子供達に会いたい!
今週のZファーマー
Zファーマーとは、自分で考え、工夫や発明を重ねて、クリエイティブな農業を営む農家のことです。

川部正巳さん
滋賀県米原市
占いの人に聞いたら、土か火に関係する仕事が向いてるよって言われたんです。火といえば、消防士でしょ。でも、応募年齢過ぎててあかんかった(笑)。陶芸家、花火師、造園業とかいろいろ考えて、美味しいもの食べるの好きやし、農業がいいかなって思ったんですよね。


