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今週のZファーマー
アグレッシブなZファーマーたち
辛さは約300,000スコヴィル!ハバネロでメロウなソースをつくる近藤家!
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唐辛子の一種であるハバネロを栽培しつつ工房でソースを作って販売。辛いけど香りも味もフルーティなのが、ソースづくり研究の成果
・ハバネロソース1本450円から1080円
・ネット販売とお店や飲食店に卸す
・ライフワークとして手づくり市にも出品
・その他、ソースに関するデザイン作業も行っている
春:4月苗作り 5月定植
夏:草刈り 5回くらい
秋:3ヵ月間収穫 その日にペーストにして冷凍
冬:刈り取った草を燃やした灰をまく
・年間を通じてソース作り、出荷販売を行う
・忙しさ(注文数)に応じて一日の仕事量は変わる
・必要に応じて鶏糞をまくこともある
Vol.6 テレビを見たら、いよいよハバネロ畑へと
2009.02.05 Thu
二階は手づくりの屋根裏のような場所。普段はあまりテレビは見ない近藤家だが、映画用にという大きなテレビがあった。芸人さんが仕事を紹介していく『関西ワーカー』というコーナー。映像の中でも特に変に意識することもない相変わらずの卓さんである。
ハバネロソースにしたら好評だったから売り始めたんです、という卓さんに
「そんなんで商品にまでなるんや!めっちゃ適当ですねー!(笑)」と、芸人さん。
「なんかわからないですけど、自信あるんですよね。」
さらりとかっこいいことを言ってしまう卓さんの言葉には、そのまま納得出来る強さがあるから不思議である。
そして、今年は『スコウ゛ィー・アワード』という辛い商品の大会にエントリーした。勿論優勝するのが目標だという。『スコウ゛ィー・アワード』はアメリカ・ニューメキシコ州で1997年から開催されている激辛激旨NO.1を決めるコンテストで、世界各国から600点以上のソースが出品される。
「ちなみに優勝したら、賞金とか商品とかあるんですか?」
と芸人さんは尋ねるが、卓さんとしてはそんなことはどうでも良いようだ。一体自分のハバネロソースがどこまで世界に通用するのかを確かめたいだけらしい。
そんな卓さんにとってのハバネロソースは『情熱の塊』。ぎゅっと詰まったハバネロの辛さ、でもそこに広がる優しい香りは、情熱とともにたくさんの愛情を込めている卓さんそのものであるように感じる。
「自分の作品が世に一人で歩いてるなって感じ。うれしい。」
と、卓さんは話していた。
テレビ放送やメディアの影響も勿論あるが、それだけではない。丁寧なソース作り、そしてその味に興味を持ったのは、個人のお客さんだけじゃなく、大口の取引先も、である。テレビを見せて貰った次の日、丁度その新しい取引先の人が近藤家を尋ねてきた。私たちも一応取材中のような(手伝いのような)中で、他の人がまた取材にきているというのはなかなか面白い状況である。
丁度良かったので、ハバネロ畑を見に行くという時についていくことができた。長い道のりではあったが、いよいよハバネロ生かじりが出来るかもしれない!高ぶる気持ちを落ち着かせ、いそいそと準備をして出かける。
たどり着いたハバネロ畑には1500株を越えるハバネロたちが並んでいる。3反の畑を半分ずつ使い、使ってない半分には草をぼうぼうに生やして置いて、刈り取ったのちに火を入れ灰にし土と混ぜ、ハバネロの好むアルカリ性にするのだ。
最初は草だらけの畑を他の農家から白い目で見られたというが、今はもう大分理解されてきたようだ。
今はどうしても生産ばかりに手がいってしまい、収穫が追いつけていない。割れてしまったり熟れすぎてしまったハバネロを見つけては「かわいそう」と嘆く卓さん。ハバネロに対する愛情も深い。
そう、このハバネロ畑自体も、ソース作りの量から考えるとこんな大きくなくても良いという。しかし、間引きして捨てるのがかわいそうだ、と全部ポットに移してしまうので卓さんが育てる植物はいつもすぐに量が増えてしまうという。なんたる優しさ!
そしてもう一つ、この色。緑にきれいなハバネロのオレンジイエローがだーっと並んでいる光景が見たい!という想いがありこの量にまで増やしたという。
これがいいんだ!という自分の確固たる価値基準で初めて、そしてきちんと愛情と熱意を持って育てる。その姿勢は何もハバネロだけじゃなく、全てにおいて大事なことかもしれない。
じゃーそんな愛情こもったハバネロを!早速!生かじりさせていただこう!
「卓さん!ハバネロ食べても良いですか!」
「いいよー」
卓さんの了解も得た、さあ!念願のハバネロ生かじりだ!
よし、どのハバネロにしようかしら、と畑を探しまわる。初めての生かじり、おいしそうなのを見つけなくては。と、きれいな色で形もよろしいものを発見。
い、いよいよ、かじれるわけですね...
上の方が辛いというのはテレビで学んでいたので一番下の方を一口。
ん!甘い!確かに甘い!フルーツのような香りが漂う!すごいぞ.........、ん!からーーーーいっっっ!
そう、甘味を感じたって香りが良くたって、これは激辛で有名なハバネロなのだ。辛さの単位スコヴィルで表すとおよそ2,000スコヴィルのタバスコに対し、 300,000スコヴィルのハバネロ。いくら一番下であってもやはり、辛い。なかなか消えていかない辛さに耐えつつ、手を伸ばしハバネロを伊藤氏にも勧める。
「これ、上の方かじり過ぎたんちゃう!?」
と、ものすごい下の方をかじる伊藤氏。
「く、くぁ!これは...。確かに甘いが、辛い!」
ゲホゲホとむせながらも、生かじりできたというこの経験を誇らしげに胸にしまうことにする。
『私はハバネロを生でかじったことがあります!』
これからは知人友人たちにこのことを伝えていくことになるだろう。誠に良い経験が出来た。ようやく、今回の目的が達成された。感無量です。
ちなみに、取材に来ていた方にも勧めてはみたが、丁寧に断られました。普通は食べませんよね。
いくつかお土産に収穫してきたハバネロを見ながら伊藤氏と新しい使い方はないかと話し合う。
「これ防犯グッズになりますよね!ストラップみたいに携帯につけて、襲われたら相手の口に押し込んだり目になすり付けたり!かわいいし、防犯ブザーなんかよりも良いんじゃないですか?」と、伊藤氏に提案してみる。
「この衝撃は眠気覚ましなんかにもいいかもしれません。オフィスのデスク上に、1人1ハバネロ置いておくってのも良いのではないでしょうか。」
伊藤氏も負け時と提案してくる。うーん、ハバネロの可能性は無限大だ!もう確実にハバネロの虜になりつつある。勝手な製品案をあーだこーだ話しつつ、ハバネロが生活の中に入って行く様子を思い浮かべる。
実際近藤家では毎日の食卓に、醤油や塩が並ぶがごとくハバネロソースが置かれているのだ。納豆にも合うらしいぞ。次回は、ソース作りをぐるりと囲む近藤家の生活風景をぜひ紹介したい。
今週のZファーマー
Zファーマーとは、自分で考え、工夫や発明を重ねて、クリエイティブな農業を営む農家のことです。

川部正巳さん
滋賀県米原市
占いの人に聞いたら、土か火に関係する仕事が向いてるよって言われたんです。火といえば、消防士でしょ。でも、応募年齢過ぎててあかんかった(笑)。陶芸家、花火師、造園業とかいろいろ考えて、美味しいもの食べるの好きやし、農業がいいかなって思ったんですよね。



