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今週のZファーマー
アグレッシブなZファーマーたち
無人島でヒトは進化する!赤穂根島で魅惑の自給自足生活!
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名前: 宮脇馨さん 愛媛県上島町岩城・赤穂根島
小さい頃から農耕船で岩城島から赤穂根島まで通っていたんだよ。あのころは、もっと島もにぎわっていたし、みんな素もぐりで魚も採ってたなあ。え?採れなきゃ晩飯のおかずはないから真剣さ。今の子にもそういう原体験をさせたいよね。
(text by 白石あづさ)
岩城島から農耕船で無人島・赤穂根島へ通う。仕事が忙しいと泊り込むこともしばしば。畑では自宅用の野菜や米を作り、収入は子牛の生産や地鶏の卵で得ている。ヤギを飼っているのは雑草対策のため。ほかに無人島体験などグリーンツーリズムも開催。
あたたかい瀬戸内だけに一年を通じて仕事がある。雑草が枯れる冬は、牛のエサを農耕船で何度も往復することも。
VOL.03 ようやく上陸! これが無人島?
2009.04.10 Fri
微妙に右に傾いているのは、編集長のふろしきがでっかいせいだろう?
波を越えるたび、まん丸なふろしきがポン!と跳ねる。
桟橋をくぐり、朝日に輝く水しぶき。なんだか冒険気分ではないか。
すれ違うフェリーが、また興奮である。
けっこう波が高い。おおお、心臓がドキドキしてきた。
なにせ、「無人島」。
その言葉の響きだけでグッときやしませんか?
「15少年漂流紀」、「宝島」、そして無人島に漂着した一家の大冒険を描いたアニメ・世界名作劇場「不思議な島のフローネ」(年がばれますが)。畑を耕したり、塩を精製したり、ツリーハウスを作ったり......魅惑の自給自足生活に、未知の動植物たち。
小型ボートがはねる!
そんな妄想にふけっていると、宮脇さんの声がする。「さーあ、もうすぐつくで、ゆれるけん気をつけて〜」
緑豊かな赤穂根島が近づいてきたぞ。
船から陸地にあがる、緊張の瞬間だ。
無人島に上陸!緊張の瞬間
ああ、いよいよドキドキの無人島で冒険が!
野山を分け入る覚悟はできてますよ、宮脇さん!
無人島についてみたところ・・・
「さーあ、車に乗ってくださいよお」え?車? これはもしや......普通の白の軽トラ!
「やっぱり、農業は軽トラが一番!」
なぜか島には軽トラックがたくさんある。いったいどうしたというのだろう。いや、そもそも道が舗装されてる!
「さーあ、上がってくださいな」
え?案内されたのは、掘っ立て小屋でもテントでもなかった。これが無人島の家?......電気、通ってる!
「ちょうど、この島、島から島への電線の通り道なんですよ」
さすがに、洞窟や木の上では暮らしていないとは思っていたが、まさかトイレは水洗、シャワーも完備、居間にはおしゃれなじゅうたんまで敷かれているとは!
しかも、出してくれたコーヒーはネルドリップ式!?
「コーヒー好きなんでね、畑仕事のあとはこれです」
ここでカフェを開いたら......うまくても簡単には誰も来られないですね。
海賊ネットワークがありました
「僕の生まれ? さっき迎えに行った岩城島なんや。今も両親が住む実家も自分の家もあるやけどね。この赤穂根島はね、終戦直後の食糧難で島のほとんどが畑だったんよ。
ここに住んでいた人もいたけど、ほとんどが岩城島から船で通っていたんよね。僕も子供のころ、親についてよく畑仕事を手伝ったよ。同級生たちもいたし、作業小屋もポコポコ建って、赤穂根島もずいぶんにぎやかだったよね」
瀬戸内海に点在する島々は無人島が多く、赤穂根島のように人は住まないけれど、耕作が行われている「通い島」が昔はたくさんあったという。
船で通うのは大変だなあ...と思うけれど、瀬戸内海では、船は車以上に「足」なのだそうだ。瀬戸内の人にとって向かいの無人島とは、生活に密接した「となり町」のような存在らしい。
そうだったのか...。なにしろ、「無人島に取材に行く」と東京の友人につげると、「大丈夫なの?」「大冒険!」「どんな生物が?」と一様に反応を示し、私自身も、めったにない未開の地を想像していたんだけど...。
「ははは。でも、この赤穂根島は昔、海賊が住んでたんよ」
「海賊!?」
「そう。今は埋め立てられているんやけど、昔はこのあたりに入江があってね。江戸時代くらいまでのことかなあ...その入江に海賊が潜んでいて、船が通るたびに通行料をせしめていたそうやね」
「なんと! 海賊も無人島暮らしを...」
「まあ、せしめるだけじゃなくて、あのへんは水深が浅いとか潮の流れが速いから危ないとか、水先案内人の役割も兼ねていたみたい。そんな海賊ネットワークが瀬戸内海全体にあったんやね」
海賊ネットワーク!海賊単体でも、びっくりなのに、そのうえネットワークとは。教科書では教わらなかった瀬戸内海の暮らしにドキドキ。
次はいよいよ宮脇さんの青春時代に迫る!
今週のZファーマー
Zファーマーとは、自分で考え、工夫や発明を重ねて、クリエイティブな農業を営む農家のことです。

川部正巳さん
滋賀県米原市
占いの人に聞いたら、土か火に関係する仕事が向いてるよって言われたんです。火といえば、消防士でしょ。でも、応募年齢過ぎててあかんかった(笑)。陶芸家、花火師、造園業とかいろいろ考えて、美味しいもの食べるの好きやし、農業がいいかなって思ったんですよね。


